2025/09/27 07:43

⬇︎建築ダウナーズさんにインタビューしていただいた記事。お世話になっている吉田さんとの関わりを「微圏経済」という言葉で書いてくれています。
https://www.biz-lixil.com/column/housing_architecture/gr3_biken_002/
生産圏と商圏
生産圏とは、余剰が生まれる場所です。
ここでいう余剰とは、市場に流通する商品になる前の、まだ名前や役割が決まっていない物質のことを指しています。
生産圏では、その余剰をどう扱うかについて、長い時間をかけて形づくられてきた慣習があります。
保存する、分ける、振る舞う。
そうした日々の繰り返しの中で、余剰は少しずつ意味を伴って、「モノ」として立ち上がっていきます。
やがて、そのモノは生産圏の外へと持ち出されます。
その役割を担うのが、非生産圏の媒介者です。
生産者と媒介者は、単純な売買ではなく、互いに負債を背負うような関係を通じてつながり、モノを介して関係を調整していきます。
外へ運ばれたモノは、次第に生まれた場所の文脈から離れていきます。
誰でも媒介者になれる代わりに、モノは意味を失い、漂い、消費されていきます。
この流通の領域を、私は商圏と呼んでいます。
私自身の経験
私は以前、生産圏の中で飲食店を営んでいました。
お客さんの多くは、地域で暮らすお母さんたちでした。
家庭の食事や冠婚葬祭など、大人数の料理を日常的にこなしてきた人たちです。
そんな人たちに向かって料理を出しているうちに、私はある違和感を抱くようになりました。
──この人たちは、何を食べに来ているのだろう。
料理そのもの以上に、その場の空気や、関係性、役割の入れ替わり。それらも含めて「食べている」のではないか。
その問いが、今の活動につながっています。
